標高1130mの犬ヶ岳は豊北連山の最高峰で、恐淵、夫婦滝などの渓谷、笈吊峠等の岩場など起伏に富む地形が魅力で、多くの登山者たちに愛されています。特に、山頂から経読岳方面のブナ林帯に自生するツクシシャクナゲ(国指定天然記念物)の花が咲き誇る5月上旬は、その淡紅色の花を求め多くの登山者で賑わいます。
2001年に国の史跡に指定された求菩提山は、豊前市のほぼ南に位置する標高782mの円錐形の山です。かつて「一山五百坊」と形容され、九州を代表する一大修験道場でした。山内には修行の場や山伏たちが生活をした坊跡、堂宇、墓など今も多くも遺されています。また、国玉神社の中宮から上宮の間には鬼が築いたという伝説が残る850段の石段が続いています。これら修験道遺跡などをたどりながら山歩きを楽しむハイカーが年間を通じ多く訪れています。
国宝銅板法華経(レプリカ)をはじめ、仏像、神像、古文書、山伏の生活道具など山岳宗教の聖地と呼ばれる求菩提山の修験道を中心とする約2,000点近くの史料が収蔵、展示されています。2月からのおひなまつりを皮切りに春や夏、秋には特別展も開催され、企画内容にそった講演会やワークショップなども同時開催されています。
求菩提山の麓にたたずむ温泉宿泊施設の卜仙の郷は、自然に囲まれた癒しの空間で四季折々美しい景色を堪能できます。天然温泉かけ流しの湯は、アルカリ性単純泉で美肌効果、疲労回復効果があるといわれ好評をいただいています。また、お食事処では地元をはじめ九州の食材をふんだんに使ったお食事をふんだんに使った山里料理を堪能することができます。
犬ヶ岳を源流に求菩提山麓に流れる岩岳川の河畔を整備した河川公園です。夏には市内外から涼を求めて多くの方が訪れる人気スポットになっています。また、海の日には川開きが行われ、ヤマメの放流やヤマメのつかみ取りが行われ、豊前市の夏の風物詩にもなっています。秋から冬にかけてはテントサウナイベントなども開催されています。
キャンプ場入口には地元食材を使ったお食事やスイーツを提供する「求菩提茶屋」、鳥井畑エリアには、そばと手作りパンのお店「茶房 山帰来」や、手作りスイーツが楽しめる「シキノネ」など、古民家カフェ・レストランがあります。窓から眺める山々の風景、鳥のさえずりや川のせせらぎなども一緒にご賞味あれ。
求菩提山の修験者は、窟の中に篭り自らの肉体を極限にさらすことで法力を得、加持祈祷を行うことによって人々を救おうと考えました。今も遺る天井に描かれた飛天は、修験者たちの極楽浄土を表現し、如来の教えをたたえることを意図するのかもしれません。
春はヤマザクラ、枝垂れ桜、ソメイヨシノ、八重桜とひと月近く様々な種類の桜を楽しめ、初夏には乱舞するホタル、夏には川遊び、秋は紅葉と年中手軽に自然と触れ合うことができます。隣接する南部公園も桜の時期には桜のトンネルが出現する名所となっています。
上川底小学校の廃校跡。教室や廊下など当時の面影が残る施設にはカフェや工房も併設されています。春には校庭の桜が満開に。そして、なんといっても校庭にある「大きな椅子」と「大きな机」は、全国区のSNS映えスポットになっています。
求菩提山護国寺の末寺の1つとして、写経所の役割を担いました。また、求菩提山の北東方向に位置し、山門には金剛力士像が置かれ、悪魔や邪霊が入らないよう「鬼門封じ」としての役割も果たしていたといいます。一時は消失しましたが、江戸時代に黄檗宗の寺院として復興され、現在では蓮の花が有名となり蓮寺とも言われています。
平安時代後期の作と思われる千手観音立像(通常非公開/毎月17日御開帳)が祀られています。お堂の裏手には湧水があり、母乳の出が悪い母親がここの水でお粥を炊いて食べたところ、よく出るようになったという伝説が残されていて、別名「乳の観音」とも呼ばれています。春先には岩の隙間から「ワン」「キャン」という子犬のような鳴き声を耳にすることがあります。正体は?(決して子犬ではありません)
「日本の都市公園百選」に登録され、緑豊かな公園です。春は桜の名所としてまた四季折々の草花が咲き誇り市民の憩いの場となっています。展望広場からは市街地から周防灘へ広がる素晴らしい景観をお楽しみいただけます。
ちびっ子たちに人気のローラー滑り台のある冒険広場、アスレチックフィールドの子ども広場、多目的な遊びの芝生広場など工夫次第で遊びの輪が大きく広がります。
犬ヶ岳山麓や求菩提山周辺に4つのコースが設けられており、「森の案内人」のガイドによる豊前市でしか体感できない森林と歴史をかけたツアー、森と一体になれるツアーなど開催しています。日常から一歩離れて、木々に心身とも預け、ココロとカラダを癒してみませんか?キャンプ場発着のコースも可能です。
1997年に発足し、求菩提山や求菩提資料館など豊前市の史跡をご案内しております。コースや時間などはお気軽にご相談ください。ガイディング以外にも、求菩提山に遺る遺跡や草花の保全などの活動を行っています。 お申込みは、求菩提資料館に1週間前までに電話(0979-88-3203)またはメールにて。
花々 | 開花時期 | 場所 |
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ミツマタ | 3月中旬~4月上旬 | キャンプ場内、求菩提山及び山麓一帯 |
紅八重枝垂れ桜 | 3月下旬~4月上旬 | 中畑区の岩岳川沿い |
ツクシシャクナゲ | 4月上旬~4月下旬 | キャンプ場内及び求菩提園地 |
ツクシシャクナゲ | 4月下旬~5月上旬 | 犬ヶ岳(天然記念物の群生地) |
ヒメシャガ | 4月下旬~5月上旬 | 求菩提園地 |
ソメイヨシノ | 4月上旬 | キャンプ場周辺、くぼて河川公園、卜仙の郷などの鳥井畑区内、 広域基幹林道豊築線 |
八重桜 | 4月中旬 | 求菩提公共駐車場 |
アジサイ | 6月上旬~6月下旬 | 枝川地区あじさいランド |
紅葉 | 10月下旬~12月上旬 | キャンプ場内、求菩提園地、求菩提山、犬ヶ岳 |
求菩提山にある国玉神社の神事として毎年3月最終日曜日(29日より前にあたる日曜日)に国玉神社中宮前広場で開催されます。午前は岩屋神楽講による神楽の奉納、そして午後からはお田植祭り。米作りの一連の農作業をユーモラスに演じられていきます。山に春を告げる祭りとして春告祭とも言われています。
修験道の影響を大きく受けていると言われ、美しく厳かなその舞は、時に勇ましく時に笑いにつつまれるなど魅力いっぱいの神事です。豊前と言えば、やはり神楽というほど市民の生活に深く根付いています。9月から12月にかけて市内50カ所余の神社で五穀豊穣に感謝する秋祭りが開催され、神楽が奉納されます。特に10月中旬には毎日どこかの神社からか祭り囃子が聞こえてきます。